連載(10)八百万神(人)々の結集 日本から第2のルネッサンスが始まる


日本は間性型社会

特に日本民族は、縄文時代から育まれた宇宙観・人間観を内包しているのです。 日本社会は、男性型でも女性型でもない、間性型中心の社会なのです。 男性のように、ものごとの白黒をはっきり区別するというより、 できるだけ争わず円満にまとめたいという文化なのです。


欧米社会は男性型で、相対した社会ゆえに自己中心型になり、どこかに無理が生じて行き詰まるのですが、 日本社会は間性型社会を中心に動いてきましたので、相対を超えた普遍の社会、 つまり、環境に応じて男性型にも女性型にも変幻万化しながら、 共に生かし合う社会を創りだすエネルギーを中心にして、今日までの歴史があるのです。 その意味においては、平等の原則を基本とする、 社会主義を基盤にした資本主義社会ということが言えるのです。


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歴史学者トインビー氏も、アジア主導型文明となるとき『精神ルネッサンスが起こる』と説いています。そして、日本の成功は世界の未来をも救うという意味のことを言っています。


彼はその著書の中で、 「人間の問題を解決するのに戦争という形態を死滅させなければならない。 それは文字どおり世界政府の実現であり、その実現の前提として、 根源的で深遠な精神革命があってこそ成功する。 それは自己中心性に打ち勝つ革命である」 と説いています。


そのためには、人類が精神的に高度成長しなければ成功しないことを意味しています。 人類はこれより20~50年あまりの間に、滅亡を選ぶか、 それとも超人類社会を選ぶかの岐路に立たされていると言われています。 経済的に成功し世界最古の文明を内包している日本が、 いよいよ未来への解答を出さざるを得ない時期がきているのです。


日本から第二のルネッサンスが始まる

日本人が第二のルネッサンスを、いつスタートさせるかにかかっています。 それだけ、日本は重大な使命を託されているといっても過言ではないのです。 トインビー氏の説く「精神のルネッサンス」というアジア型主導文明というのは、 具体的にはどのようなものでしょうか。欧米を善導できうるアジア文明とは何でしょうか。


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それは宇宙本位思想に基づいた日本文明であり、日本の古神道を中心として仏教・儒教・道教などを含んだものなのです。儒教・道教は中国の思想ですが、中国はご存知のとおり共産社会主義の国ですから、相対世界の思想です。相対世界は自己中心的になりますので、争いごとが絶えず調和の世界を作り出すのは難しいと言えます。


仏教の思想はインドで発祥し、特に大乗仏教は、日本で完成したと言われており、 発祥の地インドではわずかを残すのみで、ほとんど姿を消しているのです。


日本民族は宇宙森羅万象の中に生命(ムスヒ)を見い出し、 八百万神としてあがめ自然と共生して参りました。 このように、すべてのものに生命を見い出す考え方は、間性型社会を創り出し、 すべてを柔軟に受けとめ、包み込む思想を生み出したのです。


先進国中で近代化に成功した唯一の日本民族、文章を横に書くところは縦に書き、 左から始めるものを右から始める。道路通行も車のハンドルも反対である。 唯物的には唯心的、不信に対して信、論理的には情緒的、動に対して静、 複雑に対して簡素、物質的に対して霊性的(間質的)、合理性に対して非合理性、 欧米文明の合理性を理解した上で、それを消化し日本的発想に改造してしまう。


言葉一つをとらえても日本語は母音が多く温かい。 英語は強弱的なのに日本語は音階的でリズムとメロディーがあります。 今こそ、日本文明・文化を見直し甦らせ、世界に奉仕して至福の社会を創り上げる時なのであります。


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